今大きな問題となっている、マンション耐震偽造事件。

次元は全く違うけど、今月はじめの会社の引越しで、
借りたマンションにトラブル続出した経験のある私は、
購入した方を思うと、やりきれなくなります。

朝のワイドショーで、偽造した建築士の生い立ちを紹介していました。

母子家庭で、内職をしながら育ててくれた母親と2人、
頑張っていたそうです。

工業高校の建築科を卒業し、就職し、1級建築士の資格を取り、独立し…。

病気がちな奥さんを支える、優しい夫の面もあったそうです。

自分の家族への思いは、とても強い人だったとように思いました。
でも、見えない相手…この場合、関わったマンションを購入した人たち…への思いは、
抱くことは出来なかったんでしょうね。

その建築士の高校時代の同級生は、
「彼は人が良かったから、利用されたんだと思う」と語っていました。

もちろん、だからと言ってやったことに同情なんて出来ないし、
それを正当化することも許されません。

建築士は、国土交通省では
「仕事がなくなると生活できないと思った」と話したそうで、
実際、1級建築士は(私の知る限り)
厳しい状況にあることは確かなようです。

何よりマンションを購入した人の、快適な生活を求める希望。
広くて綺麗なマンションを安く手に入れたいという願い。

この事件をニュースや新聞で見るたびに、とても暗い気持ちになるのは、
そんな人の弱みや希望につけこんだことから始まっているような気がして、
仕方ないからなんだと思います。

早く、何より購入者の方の側に立った解決を、心から望みます。

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