『探偵ガリレオ』東野圭吾(文春文庫刊)
2006年1月22日 読書警視庁捜査一課勤務の刑事・草薙俊平と、その友人の帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。このふたりがまるでオカルトさながらの難事件を、科学の力で解いていく、連作短編集。
こちらも出張中に読もうと図書館から借りた本です。
今回6回目の正直で直木賞を受賞された東野さんですが、
受賞作『容疑者Xの献身』に登場するのがこの湯川助教授と聞き、
こちらを先に読んで見ようと思い、
『容疑者Xの献身』は購入したものの、まだ読んでいません。
まず読んでまっさきに思ったのが、
私がハマっていたドラマ『トリック』みたいだ、ということです。
この点に関しては反対意見も多いと思うのですが、
この小説が文系の人間から観るとオカルトにしか見えない事件
(池に浮かぶデスマスク、幽体離脱した少年など)が、科学によって解明される。
ドラマ『トリック』では、それがマジックで解明できるという点で、
似通った部分があると思いました。
きちんと細かい点まで解明されているし、
犯人の心理も説明がきちんとなされていて、
読んでいて気持ちが良かったです。
刑事の草薙さんと、物理学助教授の湯川さん。
この二人の友人関係も微笑ましく羨ましいくらい。
謎解きとしては、文系の私は全くダメでした(苦笑)。
理系出身の東野さんらしい作品だと思います。
短編の上手な作家さんっていいですね。
宮部みゆきさん、乃南アサさんなどの作家さんは、
長編が有名ですが短編もさすが!の出来です。
特に勤務途中に読むのには、短編は最適だと思います。
会社に着くまでに1篇丁度読めたりすると、
続きが気になってしまうなんてことがありませんよね(← 私だけ?)
もう1作、『容疑者Xの献身』に繋がる作品があるのですが、
それは後日に置いておいて^^;
そろそろ直木賞受賞作を読み始めようと思います。
(ISBN:4167110075 文庫 東野 圭吾 文藝春秋 2002/02 ¥540)
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