『DEATH NOTE』完結
2006年7月22日 アニメ・マンガ
遅ればせながら、
『DEATH NOTE』12巻(完結)を読みました。
とても話題の漫画だったこと、
原作者は大場つぐみさんとありますが、正体不明で、
もしかしたらミステリー作家の
宮部みゆきさんか、乙一さんじゃないかと
囁かれていた事を知り、
どちらの作家さんも好きだったので、
漫画喫茶で読んだのが1年位前。
世界一の探偵と称される「L」が気に入って、一気に読み始め、
7巻でLが死んでしまい、一気にガックリきてしまった事を思い出します。
死神が人間を死なせる時に使用する「デス・ノート」。
それに名前を書かれた人間は必ず死ぬ。
それを死神が人間界に落としてしまう。
ノートを拾ったのは、
成績優秀・眉目秀麗・完全無比の高校生・夜神 月(ヤガミ ライト)だった。
ライトはデス・ノートを利用して、
悪質な犯罪を犯した犯人達を罰し(つまりは殺して)、
悪を許さない、悪のない世界を築き、
「キラ」と称して、その世界の神になろうと考える…。
とてもスリリングに展開し、人物の台詞が長いこのコミック。
面白い、って言うだけじゃなくて、とても深い意味を持っているように思います。
その罪に相応しい罰を、犯罪者達は受けているのか?
秩序とモラルを忘れない社会を作るために、厳罰は必要なのか?
正義とは何か、悪とは何か? その基準はどこにあるのか?
そんな所まで踏み込んで考えてしまいそうです。
キラが次々と凶悪な犯罪者達を死なせるうちに、多くの人々が自らを律し始める。
誰かに自分の名前を、キラに知らされないように。キラに殺されないように。
そのライト=キラに対抗する存在が、L。
目の下のクマと猫背が印象的。かなりの甘党らしい。坐り方が独特。
少しお行儀悪いかも(笑)。そして天才。テニスも得意。
そんなユニークな存在でありながら、ライト=キラに対して、
常に一貫して正論を持って対峙する強い存在でもありました。
その対比が、とっても好きなキャラクターでした。
なので、そのLは死んでしまうし、
Lが死んでからの展開があまり好きじゃなくて、それっきりになっていたのですが、
今回、どう決着をつけたのか、が気になって、完結編を読みました。
Lが死んでから、Lに扮し、自分に都合よく周囲を動かすライト。
Lを超えようと思いはじめる、ニアとメロという、Lの後輩?たち。
今回、完結編を読んで思ったのが、
Lが死んでも、Lの影をみんな踏み続けていたんだということ。
ラストはほぼ思ったとおり。無様な最期は、避けて通れなかったでしょう。
ただ「これでいいのか」と思う刑事達の心情は、私も同感でした。
人気コミックって、なかなか終らせることが出来ないと聞いたことがあります。
なので、映画化もされるほどの人気作を、
無駄な流れも作らずに12巻という長さで終らせたのは、潔いと思います。
ライト=キラ、L・ニア・メロ。誰が正しくて誰が間違いなのか。
現実世界のあちこちで凶悪犯罪が多発し、戦争が起こっている今、
そのどちらが正しいかなんて、決められないのではないでしょうか。
読んでいて、私はライトの考えにも、Lたちの考え方にも、
どちらにも共感できました。
デス・ノートを手にしたら、自分ならどうするか?
私なら…ライトのような使い方する、かも知れません。
問題発言かも。でも、ライトに共感できるのは事実です。
ただ、ライトは途中随分と私情に流れていってしまい、
邪魔なものを抹殺することも厭わなくなる点は、やはり不快です。
キャラは、Lのほうが好きなんですけれどね。少し矛盾している?
でもやっぱり、秩序やモラルや平和は、こういった死からの恐怖ではなく、
正しい心から生まれて欲しいと思うのですが。
読み終ってみると、何だか理由の分からない寂しさと、
死には死を持て報いを…そんな「因果応報」といった言葉を感じています。
(ISBN:4088741315 コミック 小畑 健 集英社 2006/07/04 ¥410)
『DEATH NOTE』12巻(完結)を読みました。
とても話題の漫画だったこと、
原作者は大場つぐみさんとありますが、正体不明で、
もしかしたらミステリー作家の
宮部みゆきさんか、乙一さんじゃないかと
囁かれていた事を知り、
どちらの作家さんも好きだったので、
漫画喫茶で読んだのが1年位前。
世界一の探偵と称される「L」が気に入って、一気に読み始め、
7巻でLが死んでしまい、一気にガックリきてしまった事を思い出します。
死神が人間を死なせる時に使用する「デス・ノート」。
それに名前を書かれた人間は必ず死ぬ。
それを死神が人間界に落としてしまう。
ノートを拾ったのは、
成績優秀・眉目秀麗・完全無比の高校生・夜神 月(ヤガミ ライト)だった。
ライトはデス・ノートを利用して、
悪質な犯罪を犯した犯人達を罰し(つまりは殺して)、
悪を許さない、悪のない世界を築き、
「キラ」と称して、その世界の神になろうと考える…。
とてもスリリングに展開し、人物の台詞が長いこのコミック。
面白い、って言うだけじゃなくて、とても深い意味を持っているように思います。
その罪に相応しい罰を、犯罪者達は受けているのか?
秩序とモラルを忘れない社会を作るために、厳罰は必要なのか?
正義とは何か、悪とは何か? その基準はどこにあるのか?
そんな所まで踏み込んで考えてしまいそうです。
キラが次々と凶悪な犯罪者達を死なせるうちに、多くの人々が自らを律し始める。
誰かに自分の名前を、キラに知らされないように。キラに殺されないように。
そのライト=キラに対抗する存在が、L。
目の下のクマと猫背が印象的。かなりの甘党らしい。坐り方が独特。
少しお行儀悪いかも(笑)。そして天才。テニスも得意。
そんなユニークな存在でありながら、ライト=キラに対して、
常に一貫して正論を持って対峙する強い存在でもありました。
その対比が、とっても好きなキャラクターでした。
なので、そのLは死んでしまうし、
Lが死んでからの展開があまり好きじゃなくて、それっきりになっていたのですが、
今回、どう決着をつけたのか、が気になって、完結編を読みました。
Lが死んでから、Lに扮し、自分に都合よく周囲を動かすライト。
Lを超えようと思いはじめる、ニアとメロという、Lの後輩?たち。
今回、完結編を読んで思ったのが、
Lが死んでも、Lの影をみんな踏み続けていたんだということ。
ラストはほぼ思ったとおり。無様な最期は、避けて通れなかったでしょう。
ただ「これでいいのか」と思う刑事達の心情は、私も同感でした。
人気コミックって、なかなか終らせることが出来ないと聞いたことがあります。
なので、映画化もされるほどの人気作を、
無駄な流れも作らずに12巻という長さで終らせたのは、潔いと思います。
ライト=キラ、L・ニア・メロ。誰が正しくて誰が間違いなのか。
現実世界のあちこちで凶悪犯罪が多発し、戦争が起こっている今、
そのどちらが正しいかなんて、決められないのではないでしょうか。
読んでいて、私はライトの考えにも、Lたちの考え方にも、
どちらにも共感できました。
デス・ノートを手にしたら、自分ならどうするか?
私なら…ライトのような使い方する、かも知れません。
問題発言かも。でも、ライトに共感できるのは事実です。
ただ、ライトは途中随分と私情に流れていってしまい、
邪魔なものを抹殺することも厭わなくなる点は、やはり不快です。
キャラは、Lのほうが好きなんですけれどね。少し矛盾している?
でもやっぱり、秩序やモラルや平和は、こういった死からの恐怖ではなく、
正しい心から生まれて欲しいと思うのですが。
読み終ってみると、何だか理由の分からない寂しさと、
死には死を持て報いを…そんな「因果応報」といった言葉を感じています。
(ISBN:4088741315 コミック 小畑 健 集英社 2006/07/04 ¥410)
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