今、SMAPの草なぎ君と柴崎コウさん主演の
映画「日本沈没」がヒットしています。
でも、私はこの映画、全く観る気になりません。

個人的に草なぎ君があんまり好きじゃないんです。
以前、SMAPのコンサートに行った時、他のメンバーと較べて、
あまりのオーラの無さとやる気の無さに幻滅したからです。

メンバー5人が揃って話すMCの時、
草なぎ君はただ黙って立っているだけ。
確かにそのMCは、中居君とキムタク中心で、
話さなくても進行していましたが、話さなくても良い訳じゃない。
吾郎ちゃんと慎吾ちゃんは、相槌を打ったりして参加していたのです。
「何か話せよ〜」と言われていましたが、全っ然ダメ。

最後にはステージ上で、中居君に
「お前、何でSAMPに居るんだろうな」って言われていました。
「歌も下手だし(中居君に言われたくないだろうけど)トークもダメだし」って。

こんなトコで言わなくても…って思う人も多かったと思いますが、
リーダーとして頭に来たんじゃないかと思います。
多分、お客さんもそう思っているじゃないかと考えて、
あえて観客の前、ステージ上で、そう注意したんじゃないかと思いました。

それからSMAPのコンサートには行っていないのですが、
あれから、草なぎ君がやる気を見せて頑張っていることを願います。

そんな訳で、私は草なぎ君が好きじゃないのです。
柴崎さんには、そんなに悪い印象はないのですけれど。

で、この「日本沈没」のパロディーが、この「日本以外全部沈没」です。
最も、映画のパロディーというよりは、小松左京さんの原作を、
筒井康隆さんがパロディー小説にして、それを映画にしたのですが。

まあまあ…でした。
とても面白いコメディーだと思って観に行ったのですが、思ったほど笑えなかった。
きっと「日本沈没」を観てからの方が、面白かったのかも知れません。

内容は…

日本以外の全大陸が沈没する。
そのため、他国民達が大挙日本にやって来る。
日本語も満足に話せない外国人達、それまで持っていた財産も
日本円に直すと小額で、次第次第に生活は落ちぶれ、
ホームレス、売春、池の鯉まで食べてしまう(立派な犯罪)ようになっていくのです。

それに対し、日本人に優位な法律を作り、日本人は治安を守るため、
犯罪を犯した外国人達を強制的に国外追放していくようになる。

主要な人物は、TVドラマプロデューサーと、新聞記者。

プロデューサーは、日本人の妻との間に子供ができた事を知り、喜ぶ反面、
自身がファンだったアメリカの人気女優にドラマ出演の機会を与えることが出来ず、
その女優が売春婦に実を身を落としていることを知るのです。

新聞記者は、自分の妻がアメリカ人であり、その妻に
日本人である自分の妻であることから、
日本人と同格に扱いを受けさせていることで満足しています。
妻は、自分と同じ外国人でありながら、
つらい境遇に居るほかの外国人達の事を思い、
そして奢り始める夫に失望し、家を出、国外追放の道を選ぶのです。

日本も沈没することが明確になり、最後は、日本の総理大臣も、
アメリカ・ロシア・韓国・中国の元首も、なぜか突然登場する北朝鮮のアノ人も、
そして一般民間人であるプロデューサーも新聞記者も、溜まり場にしていたバーで
「これが最後に見る明かり」1本のロウソクを見ながら「その日」を迎える…。

多分、低予算映画。CGらしきものも結構チープ。そこがパロディーらしい。

出演する人も、懐かしい…といっては失礼ですが…方も多くて。
新聞記者を演じた小橋賢司さんなんて、久しぶりに見たように思いました。
首相役の村野武則さんや、防衛庁長官役の藤岡弘、さんも、
バラエティー以外では見たことなかったし。

一番印象的なのは、地殻変動の専門の博士役の寺田農さん。
自然な印象を与える演技、しかも適度に、って、難しいと思うのですけれど、
パロディーらしく、デフォルメされたコメディーの演技が、
ワザとらしくなくて、とても良かったです。

最後は切なかったですね。
これから日本が沈没する、地球が滅亡する、決して助からない、そんな時。
自分はどこで、誰と居るのかな、って考えてしまいました。

でも、この映画がイマイチ笑えなかったのは、
もしかしたら本編までの予告が原因かな…。

モト冬樹さん主演の映画の予告が流れたのです。
そのタイトルは、「ヅラ刑事」!!!

モト冬樹さん演じる刑事さんのヅラが飛んで武器になるという、
どう考えてもはまり役の映画。何しろコピーが

「世界初の《スペシャル・ウィッグ・エフェクト(特殊ヅラ効果》」

「出動せよ!! 警視庁のリーサル・ウェポン!」

「大都会で太陽にほえる現代の銭形平次、
人は奴を“ヅラ”と呼ぶ!」


素晴らしい!!!! 何て私好みの映画! 絶対に観に行きます。

モト冬樹さんが主題歌も歌うのですが、タイトルが
「悲しみはヅラで飛ばせ」ですよ!!

悲しみがヅラで飛ぶのです。さすが現代の銭形平次!
このセンス! これまた私の好みです。
少し流れましたが、哀愁ある曲調が、とても似合っていそうでした。

CDまでも買ってしまいそうな自分が怖いです^^;

(ISBN:4041305225 文庫 筒井 康隆 角川書店 2006/06 ¥580)

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