「わたしのいもうと」〜いじめるという事はどんなことか
2006年12月13日 読書
しばらく続いていた、いじめによる自殺の報道、
少し落ち着いてきましたね。
こういったニュースは、テレビで聞いていて、
新聞やネットで見て、とてもとてもつらかったです。
実を言えば…。私もいじめられた経験があるから。
それも、かなりヒドイいじめ。
どれくらいひどかったのか…については、
思い出したくないし、書きたくない。書けない。
だから理解できます。いじめられた末に、自殺を選ぶ気持ち。
思うのですが、いじめって、
想像力の欠如から起こるんじゃないかと思うのです。
自分がいじめられる側だったら?
自分の大切な人がいじめられていたら?
そうだったら、どう思う?
そんな思いを、自分は他の人間にさせているんだと言うことを、
想像できないがためにいじめるんじゃないだろうか。
それを教えてくれるのが、この本。『わたしのいもうと』
この絵本を読んだのは、買い物帰り、一人で食事しようと入った、
あるオムライス専門店でした。
とても可愛い、メルヘンな感じの店内のカウンターに、立てかけてあったこの絵本。
オムライスが来るまでの時間つぶしのつもりで、手に取りました。
女の子の後姿が描かれた、優しい印象の可憐な表紙。
作家は松谷みよ子さん。
子供の頃、この人の本をたくさん読んだせいなのか、
懐かしい大切な友達にあったような気がしました。
店内の印象に合わせるためのインテリアだったのか。
それとも何か店側のメッセージだったのか…。
この絵本はさりげなく置いてありました。
実話を元に作られたと言うこの絵本。
読みながら泣きました。オムライスを食べながら泣きました。
妹と、母、わたし(姉)の気持ちが切ないです。
転校がきっかけでいじめられるようになった、わたしの妹。
そして家に引篭もるようになります。
ところがいじめた子達は、いじめたことも、いじめたわたしの妹のことも、
その妹がどうしているかも忘れたかのように、中学生になり高校生になっていく。
そして迎えた、余りにも悲しい結末…。
どうしていじめってあるんでしょう?
いじめなんて無くなればいいのに。痛切にそう思いました。
いじめって、いじめた側には傷は残らない。
それはいじめるということで感情を表現しているから。
ですが、いじめられた側には深い傷が残る。
感情を押し殺して、表に現さないから。
そう、あるカウンセラーの方が言っていました。
自分の中にある鬱屈したものを、
傷つく言葉や冷たい態度という形で誰かに押し付けること。
それがいじめなのかもしれません。
いじめがどういうことか、この絵本は端的に教えてくれます。
そして、いじめている子にも、その子を大切に思っている人(家族など)がいる、
自分と同じ存在なのだと言うことを教えてくれます。
その子をいじめると言うことは、
その子を大切にしている人たちまで傷つけると言うことに、気づかせてくれます。
イギリスでは、いじめをしたら退学だという話を聞いたことがあります。
イギリスの学校に通っていた人に聞いてみると、
「そう言えばいじめってなかった」と言っていました。
そこまでしないと、いじめってなくならないのでしょうか?
じゃあ、今問われている、「いじめた人間を出席停止にする」と言う考え。
これはどう?
私も転校生だったから、この妹の気持ちが分かります。
小学校では転校生って目立つ存在で、
それ故に嫌な思いをしたことも多く、それがいじめに発展していったので。
なので、最初はこの本の結末が悲しくて、読まなければ良かったと思ったり。
手に取ったこの絵本は、薄汚れていました。
それだけ多くの人が手に取ったのだと思います。
その人達の心に、いじめがどんなことなのか浸透したことを、強く願っています。
(ISBN:4034380500 大型本 味戸 ケイコ 偕成社 ¥1,260)
少し落ち着いてきましたね。
こういったニュースは、テレビで聞いていて、
新聞やネットで見て、とてもとてもつらかったです。
実を言えば…。私もいじめられた経験があるから。
それも、かなりヒドイいじめ。
どれくらいひどかったのか…については、
思い出したくないし、書きたくない。書けない。
だから理解できます。いじめられた末に、自殺を選ぶ気持ち。
思うのですが、いじめって、
想像力の欠如から起こるんじゃないかと思うのです。
自分がいじめられる側だったら?
自分の大切な人がいじめられていたら?
そうだったら、どう思う?
そんな思いを、自分は他の人間にさせているんだと言うことを、
想像できないがためにいじめるんじゃないだろうか。
それを教えてくれるのが、この本。『わたしのいもうと』
この絵本を読んだのは、買い物帰り、一人で食事しようと入った、
あるオムライス専門店でした。
とても可愛い、メルヘンな感じの店内のカウンターに、立てかけてあったこの絵本。
オムライスが来るまでの時間つぶしのつもりで、手に取りました。
女の子の後姿が描かれた、優しい印象の可憐な表紙。
作家は松谷みよ子さん。
子供の頃、この人の本をたくさん読んだせいなのか、
懐かしい大切な友達にあったような気がしました。
店内の印象に合わせるためのインテリアだったのか。
それとも何か店側のメッセージだったのか…。
この絵本はさりげなく置いてありました。
実話を元に作られたと言うこの絵本。
読みながら泣きました。オムライスを食べながら泣きました。
妹と、母、わたし(姉)の気持ちが切ないです。
転校がきっかけでいじめられるようになった、わたしの妹。
そして家に引篭もるようになります。
ところがいじめた子達は、いじめたことも、いじめたわたしの妹のことも、
その妹がどうしているかも忘れたかのように、中学生になり高校生になっていく。
そして迎えた、余りにも悲しい結末…。
どうしていじめってあるんでしょう?
いじめなんて無くなればいいのに。痛切にそう思いました。
いじめって、いじめた側には傷は残らない。
それはいじめるということで感情を表現しているから。
ですが、いじめられた側には深い傷が残る。
感情を押し殺して、表に現さないから。
そう、あるカウンセラーの方が言っていました。
自分の中にある鬱屈したものを、
傷つく言葉や冷たい態度という形で誰かに押し付けること。
それがいじめなのかもしれません。
いじめがどういうことか、この絵本は端的に教えてくれます。
そして、いじめている子にも、その子を大切に思っている人(家族など)がいる、
自分と同じ存在なのだと言うことを教えてくれます。
その子をいじめると言うことは、
その子を大切にしている人たちまで傷つけると言うことに、気づかせてくれます。
イギリスでは、いじめをしたら退学だという話を聞いたことがあります。
イギリスの学校に通っていた人に聞いてみると、
「そう言えばいじめってなかった」と言っていました。
そこまでしないと、いじめってなくならないのでしょうか?
じゃあ、今問われている、「いじめた人間を出席停止にする」と言う考え。
これはどう?
私も転校生だったから、この妹の気持ちが分かります。
小学校では転校生って目立つ存在で、
それ故に嫌な思いをしたことも多く、それがいじめに発展していったので。
なので、最初はこの本の結末が悲しくて、読まなければ良かったと思ったり。
手に取ったこの絵本は、薄汚れていました。
それだけ多くの人が手に取ったのだと思います。
その人達の心に、いじめがどんなことなのか浸透したことを、強く願っています。
(ISBN:4034380500 大型本 味戸 ケイコ 偕成社 ¥1,260)
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